satoimo植物の葉表面の超撥水は里芋や蓮だけではなく多くの植物に見られます。葉についた朝露や雨滴などの水はまったく葉になじまず玉のように丸まって大きな水滴となり葉表面に付着している泥や埃または小さな昆虫までも絡めとりながら転げ始る。この効果により葉はより多くの太陽光線を受けられ効率よく光合成を行うことができる。又なかには椿の葉などはベタッと濡れるのではなく半球状の水玉で弱い撥水をするものもある。植物の水接触角150度以上の超撥水機能とセルフクリーニング機能はロータス効果と呼ばれ、葉表面の微細構造と植物自ら分泌しているワックスの相乗効果に起因すると独ボン大学のバートロット博士によって見出された。又植物に限らず昆虫や鳥などにも体の一部表面が濡れにくくなっているものが多く見られるが、これらの撥水表面には油脂被膜の存在と微細な突起や毛などで覆われているという特徴をほぼ共通して持っている。里芋は生育上たっぷりの水が必要なので地表からの水分蒸発をできるだけ少なくするために、何枚かの大きな葉で根元を覆って遮光している。
だが原産地が熱帯の東南アジアなのでスコールなどの大雨で葉に多量の雨水が溜まり茎が折れるなどのトラブルの解消策として、超撥水による排水機能を身につけたものと考えられている。里芋の葉の表面には多角形の細胞がならんでいて、その細胞の中央に乳頭突起といわれるコブが10μm の間隔で点在しており、そのコブの表面はクチクラ層というワックスが分泌している。このような階層性のあるフラクタルな凸凹構造が葉表面に超撥水現象をもたらしている。又、分泌しているワックスは不飽和脂肪酸のクチンと非水溶性脂肪酸のエステルで形成されたクチクラ層というもので、植物が進化の途中で陸上に進中するにあたり乾燥などの適応策として獲得した資質といわれている。撥水の弱いホウセンカや椿などの葉表面は撥水促進に有効な微細構造がなくクチクラ層の分泌だけである。